教 育 方 針
●行橋カトリック幼稚園は学校教育法とキリスト教愛の精神に基づき、個性を
大切にし、自由と希望を持って育つように促し、教育要領を踏まえた保育を
行います。
●キリスト教愛の精神に根ざしたカトリック幼稚園で、子どもたち一人ひとりを
大切にし、その「いのち」の輝きが育つ環境を整えることに努めます。
運 営 方 針
●よく配慮された環境の中で保育者と子どもの関わりにおいて自立心を養い、
心身ともに健全で社会の中で適応性を持って生活できるように育成します。
●子どもたち一人ひとりに向き合い、成長段階に応じたかかわりを大切にし、
子どもたちには神の愛を伝え、愛を育みながら、「明るく元気で、礼儀正し
く、自分でできる子」を目指し、保育にあたります。
●一斉保育を主とし、時に応じて縦割り保育を実施します。
子どもの中に秘められている尊い芽が神に創られた目的に沿って成長し、
開花できるように子どもの自由を尊重し、援けることに努めます。
豊かな英知も優しい愛も、健全な身体の育成も、幼児の時代から未来へと、
しっかりとつながっています。このつながりを「つながりの教育」として、
人間形成の根本である幼児教育を通して、カトリックの愛の精神に基づく
人間教育を目指し、教育を進めてまいります。
幼 稚 園 教 育 の 重 要 性
●幼児期の教育では、広い意味で家庭と幼稚園が手を取り合って、一人ひとりの
基本的な人格の形成を促すことが大切です。
幼稚園は家庭生活を基盤としながらも家庭で経験できない社会,文化、自然な
どに触れる環境を提供し、幼児の自立に向けた基盤を育成する場です。
●そして、幼稚園において幼児が遊びや保育の中で主体性を発揮し、同年齢,異
年齢の友だちと交わり、社会性、協調性、責任感を少しずつ学び、生きる喜び
思いやり、いたわり、感謝など(これら貴重な体験が生きる力の基盤となるの
で)を味わえるために必要な環境と適切な援けを幼児一人ひとりに充分に与え
られるように配慮することが何より肝心です。
教 育 の 目 標
(1)子どもたち一人一人が神様から愛されていることに気づき、他者と自分を
大切にすることを学びます。
(2)基本的生活習慣を身につけ、一人一人の個性を伸ばし、自分で考え、行動
できる感性豊かな人に育てます。
(3)縦割り保育の中で異年齢時との関わりを持ち、他者への感謝と思いやりの
心を育てます。
(4)教具や遊具、自然に触れることにより、秩序感の敏感期、感覚の敏感期、
運動の敏感期を大切に見守り、知性への働きへと導きます。
子どもの個性を伸ばし、縦割り保育により発達段階に応じた保育を行います。
<3歳児>
日々の生活習慣を徹底させ、仲間作りができるようにさせ、生活意欲を
高める。
<4歳児>
生活習慣の徹底を図るとともに、意欲ある生活態度が身につくように
援ける。また、年長者への尊敬と年少者へのいたわりの気持ちを涵養し、
仲良く交われるように育成する。
<5歳児>
年長者としての自信を持ち、年中・年少者の良き助け手として責任ある
生活態度が身につくように援ける。
教 師 の 役 目
子どもの中には自らを成長発達させるプログラムと力が備わっています。
ですから、大人がすべきことは、子どもの発達段階や興味に応じて環境を整える
ことです。
幼児期にどんな人や世界に出会い、どのように生きたかが人間の土台となりま
す。
その、よき手助けとなるよう努めます。
愛 の 教 育
●カトリック幼稚園のカトリックとは、普遍という意味があり、全ての人、
全てのものを大切にする「愛」というものを基本にしています。
●一人ひとりが持つ個性や能力を伸ばし、人への優しさと思いやりの心を育て
友だちと関わって行く中で、幼いながらも上下のつながりを感じ、上の子は
下の子の世話を進んで行い、下の子は大きくなったら「世話をしてあげた
い」と自然に思えるような気持ちになります。
また、友だちとたくさん遊ぶことにより、人との触れ合いの中で将来の人間
関係の基礎となる心を育てて行きます。
●子どもたちの目の前に起こる様々な経験を通して色々な感動を味わい、より
豊かな心に成長します。このように穏やかな心,素直な心、優しい心など
愛の心が人と人をつないで行きます。
家庭や地域社会と連携を図り、子どもたち一人ひとりが自分の持っている力を
十分発揮できるよう環境を整え、神様と自分の周りにいる人にいつも「あり
がとう」といえる子どもに育てていきます。
命 の 教 育
●登園の緑の庭には、春になると蝶々やバッターなど色々な昆虫が集まります。
また、傍らの今川の土手には土筆(つくし)や蕨(わらび)が生えます。
子どもたちは昆虫を採取して、その動きを観察し、生きていることに感動
します。
土筆や蕨取りを楽しんだ後、家に持ち帰り家族で自然の恵みに感謝して、
いただきます。
また、土筆の袴を一つ一つ取りながら、成長してきた様子を観察しながら
「先生、見て、すごいね」と見入り、瑞々しい緑色をした節に触れてい
ます。成長すること、生きることを感じとります。
●夏は蝉たちが木々を飛び交い忙しく羽を震わせています
蝉の抜け殻を見つけた喜びに始まり、虫取り網で追いかけ、命をまっとう
し、朽ち果てた死骸をいとおしく手にし、子どもなりに何かを感じている
ようです。
この子どもたちの様子に対し、私たち教師は「一生懸命、生きたんだね」と
声を掛けます。
このように自然からチャンスを貰い、命を大切にすることは勿論、命を慈し
み尊ぶ心を養っていきます。
心 の 教 育
「心は働かないかぎり、そのありかが分からない」・・・トーマス・マートン
心の教育は、心が最も感受性に富んでいる時に始めなければならないと考えら
れています。
教育と訓練という働きは、子どもが幼児の頃から始めなければなりません。
なぜなら、この頃は心が最も感じやすく、与えられた教訓が記憶に残ると思わ
れるのが幼児期だからです。
●色々な教具や遊具に触れ、五感に与えるものを心で脳に感じ取り、教具等を
通してグループ活動をすることにより、友だちが考えるのに時間を要した時
「早くして欲しい」と思っても「一生懸命考えているから待ってみよう」と
感じ、思う「心」が芽生えてきます。
●神様の教えを通して異年齢、同年齢の友達と触れ合う中で、姿・形が違うよう
に、皆が自分と同じ思い考えでないこと、それらを理解しようとする「心の
働き」が養われてきます。
両親には愛され、常に見守られていること。また、自分の周りにはたくさんの
人たちが関わり、大切にされていることを、祈りの折々の中で感謝し「自分を
大切に思う心」を養って行きます
愛の教育・命の教育・心の教育は人間として、人格を持つものとして、一つに
ならなければならないと考え育てていきます。